糖尿病について
糖尿病とは?
血糖値(血液中のブドウ糖濃度)が病的に高い状態をさす病気です。糖尿病はからだの中で膵臓から出るインスリンという血糖を下げるホルモンの働きが悪くなったり、インスリンの効きが悪くなったりすることによって血糖値が慢性的に高くなる病気のことです。
こんな症状の方は糖尿病の可能性があります。早めに病院を受診しチェックを受けて下さい。
・最近とても太ってきた。(20歳の頃より10kg以上体重増加)
・最近急に体重が減少してきた。→糖尿病が急激に進行している時の症状です。
・とてものどが渇く。水分をよく取る。
・トイレの回数が多い。おしっこの量が多い、匂いが気になる。
・全身がだるい。疲れやすい。
・視力が落ちてきた。
糖尿病の発症頻度
日本の糖尿病患者は急増しており、糖尿病が強く疑われる人は1997年から2007年で690万人から890万人に増加しています。成人における糖尿病患者は約1070万人で成人人口約9600万人の約11%に相当します。近年の肥満者の増加に加え、超高齢化社会を迎えており、今後の糖尿病発症に対して予防対策が重要です。
なぜ糖尿病になるのか?
最も大きな原因は肥満です。その他にも様々な原因で糖尿病の発症が進行します。
・肥満:食事の欧米化、過食、運動不足により肥満が進行し、インスリンの効きが悪くなります。
・加齢:高齢になるほど特に膵臓の働きが悪くなり、インスリンの分泌が低下します。
・家族歴:家族性の遺伝により、元々インスリンの分泌が少ない。
・ストレス:ストレスに反応し、インスリンの働きを妨げる様々なホルモンが分泌します。
・その他:膵臓の病気、ステロイドホルモン、内服薬により糖尿病を誘発する可能性があります。
HbA1c(%)とは?
糖尿病といえば血糖値が大事という印象があるかもしれませんが、血糖値は食前、食後で大幅に変わるので血糖値が高いからと言って糖尿病が悪いとは言い切れません。過去1ヶ月~2ヶ月の平均血糖の状態を指標にしたものがHbA1C(%)で、治療の際にはHbA1cを指標として血糖コントロールの状態を判断します。わかりやすいイメージとして、HbA1c+30=体温で例えられることがあります。正常であればHbA1cは5~6%→35~6℃で平熱ですが、糖尿病の状態が悪くなるとHbA1cは7~9%まで上昇し、37~9℃の発熱をしている状態なのでお薬や注射で熱(血糖値)を下げる必要があります。