糖尿病は治るのか?
「糖尿病は治りますか?」よくこのように聞かれる事があります。
「糖尿病が治る」というのが、どういう意味かによって変わりますが、糖尿病の薬を飲まなくてよくなることがゴールであれば病態によりますが治すことができます。
糖尿病の定義は「インスリン作用の不足により生じる慢性の高血糖を主徴とする代謝症候群」です。
インスリンとは膵臓から出る血糖値を下げる唯一のホルモンで、糖尿病の発症にはこのインスリンが関わっています。
大雑把にいうと以下の2つが病態です。
①なんらかの影響で膵臓からインスリンが出なくなり、血糖値を下げることができない。
②太り過ぎや脂肪肝の影響でインスリンの効きが悪くて血糖値が高くなる。
①の病態ではインスリンそのものが不足しているためインスリンの注射が必要です。
②の病態ではインスリンの効きを良くすることが治療です。減量や生活習慣の改善が大切で、治療薬は内服のお薬が多いです。
①の病態では基本的にはインスリンの治療が必要ですが、②の病態がメインであれば生活習慣改善で薬を飲まなくても良くなることもあります。
しかし、実際は①と②の病態が混合していることもあります。
自身の糖尿病について、どちらがメインの病態かを自覚しておくのは大切な事です。②の病態であればまず自身の標準体重(身長m✖️身長m✖️22)を計算し、標準体重より10kg以上重い方はまずは減量が必要です。
標準体重まで減量できれば薬を飲まなくても良くなる"糖尿病が治る"こともあります。
お糖さん 高瀬真吾
糖尿病専門医、内分泌専門医
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