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眼科受診をしましょう!糖尿病性網膜症について

[2021.01.10]

糖尿病の患者さんには少なくとも年一回は眼科受診を進めています。糖尿病による高血糖の影響で糖尿病性網膜症を発症することがあるからです。

糖尿病になると血液の中の血糖があがり、ガムシロップのようなドロドロした血液になります。毛細血管(血管の中でも非常に細い血管)の中で血液が非常に流れにくくなってしまい、血管がつまって出血することがあります。
体の中で毛細血管が多いところは3ヶ所(神経、眼の網膜、腎臓・・し、め、じと覚えます)あり、糖尿病になると「三大合併症」と言われ糖尿病合併症の発生頻度が高い慢性疾患です。

目の奥の方には、「網膜」と言われるカメラのフィルムと同じような役割を持つ部分があり、ここに多くの毛細血管が分布しています。糖分が多いドロドロの血液では、血管への負担も大きく、詰まりやすくなります。詰まった血管からは出血しやすい新生血管が現われて、眼底出血や硝子体出血などの網膜症に発展することがあります。
出血の後に増殖膜が形成され、その膜が縮むと網膜剥離をおこし、失明に繋がる事があります。

糖尿病外来では定期的にHbA1cをチェックすることはできますが、糖尿病性網膜症の検査はできません。糖尿病性網膜症は徐々に視力が落ちていくような症状ではなく、突然硝子体出血などで失明に至ることがあるとても怖い合併症です。

年に一回は眼科受診するようお願いいたします。

 

 

お糖さん 高瀬真吾

糖尿病専門医、内分泌専門医

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